紅烏の独り言

えいえんのにわか丸出しボーイ

あっしのじいちゃん

どうも。

今回もポケモンとはあんまり関係ない話ですが。

 

 

あっしの母方の祖父は、約5年前の丁度今頃、あっしが小学6年生の時に亡くなりました。

 

今回はそのじいちゃんについて。

 

 

 

じいちゃんの家はあっしの家から徒歩10分ほどのすぐの所にありました。

今ではそこにはその家はなくなり、叔父の新しい家が建っています。

 

あっしが小学生の頃、親が両方ともいなくなる土曜日には、あっし達(妹を含む)はじいちゃんの家に預けられました。

 

あっしは優しいじいちゃんとばあちゃんが大好きで、色んな所に連れてってくれたし、色んなものを買ってくれたし、色んなことを教えてくれたし、なにより沢山の愛情をくれてました。

 

じいちゃんは齢60ほどにしてパソコンが趣味で、いっつも何かをいじってました。今思うとパソコンで何をしてたかは謎です。仕事を定年退職する前は仕事もしてたらしいのですが。

なので機械にめちゃつよい。

 

ワンちゃんの家も作れるという日曜大工っぷりでハイスペックなじいちゃんでした。

 

じいちゃんの家には初代DSとDSlightが1台ずつあって、あっしが持ってたDSlightと、じいちゃんの家のDSlightで、Dr.マリオがめちゃ上手いばあちゃんとNewマリオの対戦モードをやってたりしました。

 

家では1日30分しか出来なかったゲームが、じいちゃんの家ならいくらでも出来る。その自由さも好きでした。

 

じいちゃんは麻雀のルールだとか、庭に生えてた植物のこと(キンモクセイとかが生えてた)だとか、聞いたことは何でも教えてくれました。

今のあっしはじいちゃんが居なかったら、なかったんだと思います。

 

 

 

そんなある日。じいちゃんは急に体調が悪くなりました。

 

思うように声が出なくなり、会話が不自由な状態に。大きめの病院で診てもらいました。

 

じいちゃんを侵した病気の名前は「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」というもの。

 

ALSとは筋肉を動かす神経が不具合を起こす、治療法も、発症原因もわからない難病の一つ。

 

声帯に異常があったのではなく、声帯を動かす筋肉が動かなくなっていた状態だったんです。

日を追うごとに、歩きづらくなり、食べづらくなり、遂には寝たまま、呼吸も呼吸器に預けた状態になってしまいました。

 

じいちゃんの家に行ってたころには、しっかりとその年から介護のようなことをしてました。トイレについて行って手伝ったりだとか。

 

じいちゃんは病院より家に居たいという意思があったみたいです。

 

また、じいちゃんの楽しみは、あっしが目の前でゲームをすること。じいちゃんの家には中古のWiiがあり、謎解きやRPGのようなゲームが好きなじいちゃんの前で(元気な頃は二ノ国とかやってた)、ゼルダの伝説スカイウォードソードをやったりして、苦しかったであろうじいちゃんと沢山時間を共有しました。

 

 

 

 

そして小学6年生の今頃、ちょうど地域の秋祭りがあった日。

じいちゃんは息を引き取りました。

 

やせ細った腕、少なくなった髪。でも、いつもの優しい顔をしてました。

 

あっしはその時は泣きませんでした、いや泣けなかったのかもしれません。

 

翌日のお通夜で泣きました。泣きじゃくりました。地域のおばちゃん達に慰められたのを今でも覚えています。

 

 

今回はしんみりとした話でしたが、今のゲームが好きなあっしは、じいちゃんがいなかったらいないと思います。ちょうど今頃亡くなったんだなぁと思い出して、一つ、文字におこしてみました。

 

今はばあちゃんは少し離れたマンションでワンちゃんと暮らしています。

あっしは自転車で家から10kmほど離れた学校に通っていますが、それもばあちゃんたっての願いで、頑張ってそれを叶えた結果です。

 

「じいちゃんのお墓が近い、◯◯高校に行ってほしいねぇ」

 

…じいちゃんは、今でも見守ってくれてるのかな。