紅烏の独り言

えいえんのにわか丸出しボーイ

ミュウツーの逆襲と天気の子を一気見した、ポケモンオタクで君の名は。が大好きな大学生の感想文

帰省したい。

 

【あらすじ】今年から一人暮らしを始めた大学生は、自動車学校、バイト、集中講義の3つの勢力に囲まれ、(脳内が)混沌を極めていた!

 

まあ帰省は9月にするのだが、大勢の同級生がお盆に実家に帰る中、僕だけは教職免許を取るための7日連続の集中講義に精を出していたのである。おかげでいぼ痔になった。

 

それが今回の映画にどう関係するのかというと、帰省出来なかったせいで中学生の頃からつるんでいるポケモンオタク共と夏のポケモン映画を観るという毎年の恒例から、今年はハブられたのである。

割と早い段階で「今年は8月に帰れません」と伝えていたのでいーんだいーんだといじけながら1人で「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」を観に行く算段をつけていたのである。夏映画だから、世間一般の夏休みである8月中の方が確実かな、と思っていたのもある。

そして、ついでに映画館に行くなら、とあの「君の名は。」の新海誠監督作品「天気の子」を観たいと思ったのだ。

 

こりゃ仕方ない。

 

1日で2本同時に観よう。

 


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ということで、人生初の映画ハシゴ。前日の夜にミュウツーの逆襲が12:50、天気の子が15:55開始なのを確認し、就寝。10時に起きて11時の電車に乗るつもりだったが、起きた時点でクソ眠くて(前日3時就寝)(バカ)、一瞬「ミュウツーはいいか…」と思ってしまったが、「なんのなんの」とカロリーメイトをかじり、片道1時間かかる映画館へ向かった。

 

前置きはこのぐらいにして、映画の話をする。あと映画を見終わってすぐ衝動的に書いてるので、見づらい部分とかしょうもない部分が多々あると思われます。御容赦ください。

 

そして勿論ですが、「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」と「天気の子」に関するネタバレが満載です。あと深い考察はしてなくて、ただの感想です。

 

ミュウツーの逆襲 EVOLUTION

 

ポケモンオタクであることを強調してきたが、実はミュウツーの逆襲をまるごと観たことがない。ピカ様がビンタするシーンしか実は知らない。今まで触れてこなかったんだもの。

というわけで、この映画を見る18歳以上の80%が、元のミュウツーの逆襲と比較して観ていくところを、僕はほぼ初見で観ることになる。ある意味ラッキーなのかもしれない(ラッキーは映画に出てきていない)。

 

ここで少し話がそれるが、僕は映画を見る時にはどうしてもポップコーンを買ってしまう派です。そして上映前に半分は食ってしまう派です。

今回も懲りずにバター醤油のポップコーンを購入。飲み物はペットボトルで持っていたのだが、マナー違反な気がするので、せめてSのドリンクも買う。結局劇場でペットボトル飲んでた。ごめんなさい。

 

真ん中の通路に面した席が好きなので(伝わるかなこれ)、そこの壁際をチョイスし、席に着いた。

 

・初見だもの

これに関してはあらすじとか要らなそうなのでカット。もはやお決まりとなった「めざせポケモンマスター」をバックにサトシがバトルする描写。松本姉貴何パターンのめざせポケモンマスター歌ってるの。

サトシ一行がミュウツーに招待される。船着き場のおばさん(おねえさん)が小林幸子だった。相変わらずいい声。

 

大嵐の中、いつもの胡散臭い連中と共に海を超えてく一行。やっぱり失敗し、ヘアッ!ことヒトデマンゼニガメのおかげで事なきを得る。風邪ひきそうで心配だった。

 

ミューアイランドではサトシ一行の他に3人のトレーナーが。連れてるポケモンギャラドスとかラフレシアとかドククラゲとかギャロップとか。「名探偵ピカチュウ」とはまた違ったリアリティのある3DCGポケモン描写で、終始すごいワクワクだった。

あとポケモンセンターからジョーイさんを洗脳して連れていくミュウツーを想像したらちょっと面白かった。

なんかロケット団でめちゃくちゃ安心した。こいつらはほんとにどんな媒体でもやることが変わんないし、何より声がいい。すごい落ち着く。

 

ミュウツーが生み出したコピーポケモンポケモンたちがわざを使わない真剣勝負で、どちらが本物か決める。本物であるミュウより強く作られたミュウツー。強い方が本物らしい。

ぶつかりあうポケモンたち。すごく痛々しい。そして例のピカチュウのシーン。ここよく見るけどそんなに泣けるか?とは思った。痛々しくて見てられなくなるのは事実だけど。

しかし彼らの世界でポケモンの「わざ」の定義はなんなのだろうか。たいあたり、かみつく、ひっかく、きりさく、はたく。この辺はまたわざとして別なんだろうな。

 

ポケモンたちは徐々に消耗していくが、事の発端ミュウとミュウツーはサイコパワーをぶつけ合う。めっちゃミュウ強いな。

 

「もうやめろ!」サトシが相変わらずポケモンのわざに突っ込む〜…。と思ってたら、サトシが石化してしまった。ベガ様もびっくりでしょ。

涙腺ポイントはここだった。

 

ピカチュウがかけよって、必死に起こそうとする。ああ、やべえ…これは…。

…と思ったが、躊躇なく電撃を浴びせてるのを見てちょっと和らいでしまった。感動とツッコミ魂が一世一代の大ケンカしましたよ。

 

ただ、周りのポケモン達が涙を浮かべてるところで、また感動に揺れ動いた。ああ、コピーでも考えることは同じなんだな…。やっぱアイツらも生き物だよ…。

…と思ったが、もこう先生の「(⌒,_ゝ⌒)タイプ一致の涙!?それちょっと待てヤバいぞ!」が脳内再生され、感動が再び笑いに傾いた、僕はここで感情のジェットコースターに乗りに来たわけでは無いんですけど(自業自得)。

脳内から講師を消し去り、再びスクリーンへ注視すると、ポケモンたちの涙がサトシに集まっていた。展開的にも仕方ないし、文句言う所でもないのだが、こういうご都合主義は嫌いじゃないが好きでもないので、感動のピークには達しなかった。それでもポケモンが目に涙を浮かべてると、こっちも涙腺がもらいハイドロポンプしそうになる。

そして、最後にはミュウツーが自分たちの楽園へ。自分の生きる意味を見つけられたならいいことだ。向かった先はギアナ高地でしょうか。

 

ほぼ初見で観ましたが、やっぱり名作だった。リメイク前もいつか観ないとですね。

3DCGの人物もほとんど違和感がなくて、タケシなんかは3DCGのほうが、やけに親近感があった。その代わり、やっぱりサトシはなんか違うな?って感じではあった。全然許容範囲だけど。

 

・天気の子

 

ミュウツーの逆襲で割と心は満足していたが、俺にはもう1つミッションがある。4番スクリーンから出てすぐ券売機に直行し、1時間後に上映される「天気の子」のチケットを購入。待ち時間はポケモンを開いてメタグロスを育成してました。

 

入場開始と同時にショップへゆき、プレミアムメニューらしいキャラメルポップコーンとMサイズのドリンクを購入。本腰を入れて観るぞー!

…しかし、この行動が裏目に出るとは、この時の僕は知る由もなかったのである。

 

開演。ヒロインらしき女の子が病室から外を眺めていると、「光の水たまり」みたいな場所を見つける。それは廃ビルの屋上にある小さなお宮だった。そこで祈った少女は高高度の上空から落ちた。

完。んなわけない。

 

場面は移り、主人公の帆高が、客船に乗って東京を目指す場面に。すると帆高が甲板でゲリラ豪雨にうたれている。

何してんだ?と考えていたところで事件は起きる。なんと肘掛けに置いていたポップコーンが重力の法則に従ってぶちまけられたのである。大いに焦り、座席から手の届く範囲でポップコーンをかき集める。550円が無駄になってしまった。

よって、帆高が須賀さんに助けられる瞬間を見逃してしまった。目を向けたら帆高が980円のビールを奢っていた。あそこの場面を詳しく説明できる方は、ここのコメント欄かTwitterで教えてください。

 

で、東京。バイトを探している帆高。お前さてはノープランだな?

ここんとこの首都圏は連日雨らしく、ずーっと雨が降っていた。雨に打たれ続ける帆高。風邪ひきそうで心配だった。

 

で、バイトの見つからない帆高。水商売の店の前でうずくまってると、そこのチャラい客引き?に蹴飛ばされたりするが、ここでゴミ箱に隠されたチャカを入手する。なんでここに拳銃が!?と思ったが、少し前のカットで渋谷のでかいテレビ(田舎者なので名前が分からない)に拳銃が云々みたいなニュースが映ってた。あれか。

 

今度はマックで夜を過ごす帆高。3日間それを続けてると、バイトの女の子がビックマックを出してくれた。おーおー好き勝手やりなさる(嘲笑)と王道展開にほくそ笑みながら、「そんな綺麗なビッグマック出してくれる店ねえよ」と考えていた。その女の子が冒頭の女の子だと気づくのはまた後の話。

 

帆高は冒頭助けてくれた須賀さんに電話することに。彼は会社をやってるらしい。

行ったら雇ってくれた。美人な夏美さんと須賀さんに囲まれながら、月刊ムーレベルの怪しい記事を書く仕事で、帆高は割と充実していた。

 

ある雨の日(ずっと雨の日だけど)、帆高はあのビッグマックの女の子が、こないだチャカを見つけた時の客引きに絡まれてるところを発見する。帆高、動きます。

奪還する過程でちょっと銃刀法違反してしまうが、逃走して女の子を救出できた(チャカはビルに捨てた)。彼女は陽菜、18歳。そしてちょっと祈るだけで一時的にその場の天候を晴れにしてしまう、天気の子であった。

都市伝説「100%の晴れ女」を追っていた月刊ムーの手先である帆高は、彼女をビジネスにすることにする。ここだけ聞くとすごく怪しい人。

家にまであがりこんで新しいビジネストークでイチャイチャしてると、陽菜の妹にしてハイパーマセガキの凪に嫌な顔をされるも、どんどん成功していく晴れ女ビジネスに、凪も協力していく。

超絶胡散臭い晴れ女ビジネスは大成功し、中止間際の神宮花火大会さえも敢行させる。帆高と陽菜はこの段階でほぼデキてるようなもんで、さわやかな関係をこっちも楽しんでいた。

しかしまあ「なんかデメリットがあるんやろなあ」と思ってたら、案の定だった。

 

凪を恋愛の先輩と仰ぎ、帆高はアドバイスをもらいつつ陽菜の誕生日に指輪をあげようとする。確かにちょっと重い。

まああげられんのやろなあ、と思ったら、あげるのはだいぶ後になった。陽菜の様子がおかしいのである。

天気の子、もとい「天気の巫女」は人柱だった。天気の巫女が身体を捧げることでこの異常気象は収まるのである。

チャカの件やら家出の件やら陽菜の生活の件やらで警察に追われる身となった帆高陽菜凪一行。その頃には8月の首都圏は大雨特別警報級の豪雨に見舞われ、強い寒波の影響で雪まで降り始める始末。冠水したとこ凍ってんじゃないの。

途中警察に見つかるが、陽菜が雷を落とすという荒業を披露し逃走、数時間前のピカチュウがフラッシュバックした。

一行が辿り着いたのはなんとラブホテル。でかいベッドにでかい風呂、カラオケ設備もついててどんちゃん騒ぎ。正直うらやましい。

 

寝るシーン。

若い男女、風呂上がり、いい雰囲気、ラブホテルで寝るシーン、何も起きないはずもなく…みたいな書き出しだが、たぶん何か起きている。てかあれは絶対ナニか起きてるでしょ。隣の弟くんも知らんぷりするでしょあのマセ具合だと。

すでに身体が水槽のように透け始めている陽菜はここで、自身が人柱になることを決意した。だって彼に「雨止んでほしい」って言われれば、ねえ。

陽菜は人柱に、凪は児童相談所に、そして帆高はお縄についた。陽菜が人柱になったことで、東京は約70日ぶりの日差しが。70日間雨ってそんなん滅入るわ…。

やはりというかなんというか帆高は取調室から脱走。こいついつも逃げてんな。

就活戦士夏美の手助けもあり、着々と逃走する帆高。

 

そしてここで、スクリーン外での2つ目の弊害が。

 

ドリンクMのせいでめちゃくちゃトイレに行きたくなったのである。

 

20分ぐらい我慢していたが(ラブホのシーンぐらいから)、どうにも限界で、「たぶんここは警察とのチェイスだ」と見切って席を立ち、トイレに駆け込んだ。

帰ってきたのは平泉成声の警部が須賀に「泣いてますよ」って言ってるシーン。よって、須賀が泣いてる理由が分かっていない。あそこの場面を詳しく説明できる方は、ここのコメント欄かTwitterで教えてくだ(ry

 

色々あって廃ビルのお宮に到着した帆高。だがそこには、須賀の姿が(シャレではない)。

須賀は帆高に警察に大人しく捕まるよう言う。劇中この人は通して「大人」像を帆高に伝えているのだ。大人になれ、帆高。

もちろんここでは終わらない。

この廃ビル、実はあの時、陽菜を客引きから連れ去り、チャカを投げ捨てたビルだったのだ。

バイト先のおっさんに銃を向ける高校生という構図。ただそこに警察も到着する。万事休すか。

それでも帆高の想いは止まらない。それに感化されてか、須賀も帆高を取り押さえていた梶裕貴声の刑事をぶん殴り元カノの力を借りて女装ショタに変身してまで児相から脱出した凪も加勢し、帆高はついにお宮に到着する。

空の向こう側、「彼岸」で実は中3だった陽菜と再会した帆高。爽やかだなぁ…心の薄汚れたオタクは眩しさで消えてしまいそうだったが、再び東京に降り注いだ豪雨でちょっと安心してしまった。雨で安心できるなんて、高校の体育が持久走だった時以来である。

 

これでハッピーエンドかな…。

安心した…安心………。

 

ん?

 

はあ!?

3年間雨が降り続いた!?

 

陽菜が人柱であることを拒否したため、文字通りの異常気象で東京は水の都となってしまった。2人の愛で、東京は海となったのである。なんだこのスケール。

 

そして舞台はその3年後。君の名は。は何年後だったかな…と考えながら、完全に沈みきったであろうお台場に開いた口が塞がらなかった。大学生となった帆高は警察からの保護観察処分を終え、再び東京に。そしてまだ高校生の陽菜と、水浸しになった東京で感動の再会を果たしたのだった。完。

 

だらだらと内容を書きつけてしまった。これ大丈夫か?まあ多分RADWIMPSもエンディングで大丈夫って言ってるし問題ないだろう。

 

これは考察というか気づきなんですが、帆高、陽菜、凪って名前もいいですね。「陽」「凪」って「雨風」とは対照的な名前だし、たとえそれが雨風だとしても「帆」を高く張って前に進んでいく感じがすごくよいと思います。

そして3年後の須賀さんの「世界は、元々狂ってる」って言葉がめちゃくちゃ好きです。

 

君の名は。と繋がってる!!

晴れ女ビジネス最後の依頼で、立花という名前のおばあさんの家に向かう一行。その家に現れた青年は…

 

え゙っ?瀧君!?

 

君の名は。」の主人公瀧がそこにいた。

そうご存知の通り、天気の子には、君の名は。の主要登場人物がゲスト出演しているのである!これはアガる。

 

「これは今後も他の奴らが出てくるな?」と目を光らせていると、指輪を買う場面で、ふと気づいた。…この店員もしや、と思い名札を見てみると

 

「Miyamizu」

 

み、み、み、三葉!?ヒエーッ!

 

すごいファンサービスのゲスト出演!というかよく気づいた。自分えらいぞ。

 

しかし、スタッフロールを見ると…

 

………

 

……まだおるんかーい!!

 

勅使河原とか早耶香とかもいたらしい。もしかして両方警察官かな…?児相の警官は早耶香っぽかったけど…今考えると違う気もする。で、四葉もいんのかい。もうわかんねえよ。

 

というか新海誠世界の日本大変すぎない?

山ん中に巨大隕石落ちて、東京は水浸しで首都機能壊滅やぞ。今度は北海道が天空都市にでもなるんじゃなかろうか。

 

 

まあというわけで、圧倒的新海誠ワールドに再び圧倒され、凄まじい余韻に浸りながら、映画館を後にした。君の名は。を見た日はカープが25年振りのセ・リーグ優勝を果たした日だったなあ…なんてことを考えてたりもしていた。

 

人生初の映画ハシゴをした大学生は、カバンの中にプレゼントされたミュウツーのガオーレとアーマードミュウツーポケカを忍ばせつつ、自分が新海誠ワールドの中の1人であるような感覚に、ただただ酔っていましたとさ。

オタク、髪を切る

90分のハートフルコメディ映画が始まりそうなタイトルですが気にしないでください。

 

GW以来髪を切ってなかった。

帰省の折、行きつけの1000円カットのチェーンで切ってもらおうとしたところ、その店がGW休みに突入しており、まさかの初見のお安い理容店でいつもよりかなり短めにスポーツ刈りにされた話は別の機会にすることにするが(しません)、個人的寝ぐせ注意報ぐらいまでに髪が伸びてきたので、いよいよ散髪の決心がついたのだ。

 

「決心」なんて大層な言い方をしておりますが、ちょっとお待ちください皆さん。初見の理容店ってほんとに緊張しませんか?わしは叶うことなら行きたくない。

ただこのままだと笑い飯西田のように後ろで髪をキュッって結ぶようなヘアーになりかねないので(なるか?)、さっさと切りたかった。

 

先日、用意周到で石橋は叩いて渡るタイプでいわゆるチキンなあっしは、大学で知り合ったばかりの友人どもに「どこで髪切るべか」と聞き込んでみた。

ただ、やつらは生きてきた世界が根本的にあっしみたいなオタクと違うので、その辺にあるオシャレな美容室とかで髪を切ってやがる。ケチなオタクは散髪なぞに2500円も払ってられないので、結局お安そうな店を自分で探した。

 

そして今日、少し自転車で遠出し(言っても3km程度だが)買い物ついでに下調べした理容店へと恐る恐る飛び込んだ。

 

その店もチェーン店で、1カットだいたい1500円。このぐらいがファッションに疎いオタク学生にはちょうどよい。

 

入るとすぐ椅子に通されて、タオルや布を重ねがけされ、そして「どういう風に切りましょう?」と聞かれた。

 

出たよ「どういう風に切りましょう?」。

 

オタクは髪型に疎い。大学生の身分、もう髪型には周りの目とバイト先の規定以外の制約がないのだが、この瞬間が自分のこれからの1ヶ月半を決めると思うとかなり嫌な場面である。何と言えばいいのだ。脳内迷路を右手の法則で突破したオタクは「長めのスポーツ刈りで…」と注文。なんだ長めのスポーツ刈りって。

店員はそんなオタクに気を利かせ、そのメッセージを読み取ってくださった。そして「この辺まで刈り上げる感じで?」と聞いてきた。

 

わかんねえよ「この辺まで」って。

あう…と声にも出ないうちに続けて、「バリカン何ミリがいいですかね?」

 

わかんねえ…。

ここまでくると重症だが、この何ミリか考える時間コンマ数秒がとてつもなく長く感じた。脳細胞が考えることを拒否している。そして救いの手は差し伸べられる。

 

「長めなら8ミリか10ミリとかありますけど…」

 

8ミリ………!!

 

正直バリカンのミリ数とか全くわからないのだが、こちらの言ったことを噛み砕き、反映した上で数値を示した提案をされたので、完全にプロに任せる方向で行きました。オタクの悪い所が出ている。

 

そして、あとはされるがまま。

 

だらしなく伸びた髪はすっかりさっぱり綺麗に落とされ、さわやかな髪型となりました。こういうチェーン店は散髪中に会話する必要がないのがいいですね、初対面の人と会話するのは楽しくもあるのですが、同時に疲れるので、ボーッと考え事しながら切られてるほうが個人的には好きです。細かい注文とかもいらないし。

 

ただもみあげの処理は失敗だった。

 

カット中バリカンを耳の辺りに当てられながら、店員に何やら聞かれたのだが、バリカン+ぼーっとした頭のせいで完全に聞き逃し、「アノ…スミマセンモウイッカイ…」と聞いたら、「もみあげ、このままで大丈夫です?」とすごいハキハキと聞き取りやすいように言ってくれた。

オタクはアドリブに弱いので、「アッ、ハイ!」って言ってしまったが、後で考えると「ああ、じゃあ耳の下あたりまで剃ってもらう感じで」とこなれた調子で言ってやればよかったのである。結局「じゃあ自然な感じで切っときますね」と綺麗にもみあげは長さが揃えられた。多分明日の朝自分で剃る。

 

「シャンプーどうされますか」と聞かれたので「いや、大丈夫です」って返すと襟の部分を剃ることに。なんか文章繋がってない気がするが、ほんとにこうだったから仕方ない。 

 

それにしても初めてクリームをつけて剃られた。

 

髭はカミソリで自分で剃りますが、100均で売ってる髭剃り用カミソリで十分なのでシェービング?のあったかいクリームを首まわりに塗ったくられた時はちょっと緊張しましたね、ハイ。よほど毛の生え方が汚かったのだろうか、すごい念入りに剃られたような気がします。後で触ったらつるつるでした。すごい。

 

それにしてもいい店だった。清潔だし、店員の対応も普通で良かったし。スタンプカードも作ってしまった。スタンプが貯まったらシャンプー一回無料らしいし、体験してみてもいいかもなあ。

 

というわけで新生活散髪レポートでした。

 

次行く時は「ああ、じゃあ耳の下あたりまで剃ってもらう感じで」とこなれた風に言ってみようと思います。

 


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髪型。正岡子規アングル。

「バーチャルさん」1話はなぜ失敗の烙印を押されたのか

先日公開されたアニメ「バーチャルさんはみている」。一昨年の末からネット上で人気の存在、バーチャルYoutuber※(以下、Vtuber)達の様々なコーナーによるオムニバス形式で展開していくアニメです。

 

※ちなみに中にはVtuberではなくバーチャルライバーを名乗る出演者もいるが、ここでは便宜上Vtuberと呼ばせて頂く。

 

「バーチャルさんはみている」は今話題の彼らを起用した冬アニメの意欲作の1つとして注目されていました。

しかし、いざ公開されるとネット上では「懲役23分」「学芸会」「公式クッキー☆」「やっぱつれぇわ…」など批判的な声が数多くあがりました。

一体なぜこれらの反応を貰うに至ったのか。それを良く言えばVtuber大好きマン、悪く言えばただのバチャ豚こと私が、真面目に分析しようと思います。

 

☆各コーナーの感想

まず分析する上で必要な「バーチャルさんはみている」1話の内容に関する感想を、各コーナーごとに見ていきます。

非常に独断と個人的な感想が含まれますので、「そんなん興味無いわ」という方はすっとばして貰って構いません。

 

・プロローグ


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はっきり言ってつかみは失敗です。

ばあちゃるをナレーターとして起用したのは適材適所だと思いますが、その馬の特徴を全部潰した上での起用であり、つまらないものに感じてしまいます。

また、出演者各々の個性が強すぎるあまり、彼女たちのことをよく知らない初見にとってはこれだけの紹介映像で個々に感情移入する(俗に言う「推す」)ことはできないでしょう。

どんな漫画やアニメでも物語を進めていくうち、主人公に感情移入していきます。「1話」というのは大体そういうものです。このアニメはオムニバス形式なので、ある程度仕方ないことではありますが、もう少し段階を踏んで彼女たちのことを覚えてもらう必要があると感じました。

 

・Virtual Wars
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ゲーム部プロジェクトの4人による寸劇。彼らはゲーム実況の傍ら、世界観のすごい演劇の動画をあげることで知られます。

…というのもただの内輪ネタ。開始してから彼らの登場人物紹介はありません。台本もまだ無難な方でしたが、彼らのファンからすると、物足りない印象を受けるかと思います。

私個人も、ゲーム部に台本書かせた方が面白いのではと思いました。個人のキャラも活きるでしょうし。そうなれば、やはりまずキャラを知ってもらうところから始めるべきですが。

ただ演技の安定感は確かです。

 

・バーチャルグランドマザー


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休憩ポイント。

ラスボスでおなじみ、小林幸子のコーナー。

しかしこの人はVOCALOIDにしろVtuberにしろ新しいものを迎合できてて凄いなあと思います、というのは蛇足です。

 

・レッツゴー!教室
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ぶっちゃけ1話で一番面白くなかったのはここ。

わちゃわちゃしすぎてて、展開についていけませんし、台本読まされてる感が非常に強い(月ノ美兎の無理なキャラ維持とか)。

これなら、もう少し人数しぼって同じ状況に放り込み、アドリブでやらせた方が数段おもしろかったんじゃないかと思いました。個人の力量は必要ですが、ここに集まってるのはVtuberの中でも精鋭たちですから。

ピーナッツに救われることになるとは」というコメントも見られました。割とその通りでした。

 

・富士アオイ公園(パーク)


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意外と評価のいいコーナー。「歌うま」で知られる2人のVtuberのコント。

一体どういう風に話が続くのか気になります。

 

・てーへんだ!アカリちゃん
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ハイテンションなミライアカリと田中ヒメのコーナー。Vtuberファンとしては、普段の動画のような雰囲気でプロローグよりは安定感があります。

しかし、2人のことを知らないと必ずついていけない。興味の無い芸人のトークショーを見てる気分になることうけあいでしょう。

 

・ひなたちゃんは登校中
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ゲーム脳というわかりやすい題材で、視聴者層には受け入れられやすかったはず。ただ「ドン勝」やらPUBGあたりのゲームの知識がないと分かりづらい。

彼女のキャラもハチャメチャというほどでもないので、脳みそもある程度ついていけたでしょう。

 

・うんちく横丁
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休憩コーナーその2。

うんちくを話す電脳少女シロの「シロちゃんの〇〇は為になるなぁ!」というネタに乗っかったものだと思います。

 

・委員長、3時です。
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月ノ美兎やゲストの剣持刀也が所属するグループ、にじさんじを知らないと恐らく楽しめないコーナー。アニメで「剣持力也」の名前ネタをする必要はなかったでしょう。

しかし、内容はフリートーク寄りの彼らの本分のようなところでもあり、普通に面白いです。評価が分かれるコーナーだと思います。

 

・ユニティちゃんはコロがりたい
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「Unity(ユニティ)」とは簡単に言えばゲームエンジンで、ユニティちゃんはそこに登場する3Dモデルの素体としても登場するマスコットのようなキャラクター。

そんな出元もあってか、アニメーションの安定感が半端ない。1話だけでは全く内容が掴めないので、今後に期待してます。

 

・ケリンスレイヤー
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ニコニコ動画で人気のケリンの冠コーナー。

内容の展開に無茶はありませんが、「ぶち飛ばして行くぜ!」なども内輪ネタと言えば内輪ネタ。変顔も初見からしたら「?」のはず。

途中諸般の都合(ケリンの3Dが間に合わなかった?)で静止画や絵コンテになるなど、掟破りな展開を見せました。

 

・聞いてよしすたぁ!
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休憩所その3。

にじさんじ所属のシスター・クレアのコーナー。にじさんじのメンバーは基本2Dのペラッペラで、3Dのばあちゃるやときのそらと組み合わさるのは難しいのですが、上手くそれを誤魔化せていました。

 

・エンディング


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お便りコーナー。内容はさておき、ここまでくると最早これはアニメなのかという疑問がふつふつと湧き上がってきます。これに関しても後ほど分析します。

 

2.5次元という存在の難しさ

ここまで「バーチャルさんはみている」の1話の感想を、各コーナーごとにべらべらと述べてきました。個人的な総括は「Vtuberに振り回されている」というものです。

そこには、Vtuberの「2.5次元」という独特な立ち位置が関係していると考えます。

 

まずHIKAKINやはじめしゃちょーなど、一般的なYouTuberというものは、当たり前ですが、生身の人間です。

彼らは私たちと同じように生活しますし、街に行けば出会えるかもしれません。ファンレターも送れば彼ら自身が読むでしょう。彼らは「私たちでも出来るけど、自分の才能で面白くしたこと」を「バラエティ」として提供することを生業としています(この辺りはテレビに登場する芸人も同じです)。

彼らも3次元、私たちも3次元。同じ世界に生きる人たちが、エンターテインメントで私たちに娯楽を提供しています。

 

漫画やアニメは、まごうことなく2次元の存在です。

彼らは私たちとは違う世界に生活しています。彼らの世界では、突然光の戦士として世界のために戦うことを求められることがありますし、はたまた別の世界では、パンの妖精がバイキンの親玉を成敗することもあります。これらは私たちの世界と交わることは基本的にありません。フィクションの存在であるからです。街を歩いていても、プリキュアアンパンマンに遭遇することは出来ません。彼らにファンレターを送っても、その世界を創った人にしか届きません。着ぐるみや声といった形で私たちと融合することがあるにしろ、それはアクターや声優といったノンフィクションの3次元の存在を借りた結果にすぎません。人々がこれを「夢」というのはそういうことです(上のような事を言うと「夢を壊すな」と言われます)。

 

しかし、Vtuberはその間にいる存在です。

 

彼らは普段フィクションの世界で動いています。現実世界に、喋る半裸のピーナッツとか、大魔王とかがいてはたまりません。彼らはその世界観の中でYouTuberとしてエンターテインメントを提供します。まるで2次元のキャラクターが、3次元の真似事をしているように見えます。

ただ、それは逆も然りです。彼らには「フィクションの魂」となる3次元の存在、すなわち「ノンフィクションの中の人」がいます。

喋るピーナッツだろうが大魔王だろうが、街を歩けば彼ら(の魂もとい中の人)に遭遇することができるかもしれません。ファンレターを送ればノンフィクションの存在である彼らが読んでいるように錯覚できます。

 

このように、Vtuberは3次元と2次元の狭間、2.5次元にたゆたうまだまだ不確証な存在です。ここに、「バーチャルさんはみている」の一つ目の失敗が見えてきます。

 

「バーチャルさんはみている」の試みは「2.5次元の存在を2次元に当てはめる」試みです。上手く次元を越えさせるには彼らの3次元的な個性を一度隠す必要が出てきます。

仮に、人気YouTuberのHIKAKINがアニメ化するとします。こうした時、おそらくHIKAKINはデフォルメされたアニメのキャラとして劇中に登場し、彼自身が声優として台本通り吹き替えをします。これは3次元が2次元に合わせている例です。

「バーチャルさんはみている」では、Vtuber2.5次元という次元的に中途半端な存在であるため、アニメの2次元世界に上手く当てはめられていないように感じます。

こうなると、「バーチャルさんはみている」を視聴した人は「これはアニメなのか?」という疑問を抱きます。何故なら、Vtuberの3次元的要素であるエンターテインメント性が隠しきれておらず、バラエティ番組のような体裁が見え隠れするためです。エンディングのお便りコーナーなどで彼女たちのわちゃわちゃする様が、知らない芸人ががやがやしてる様に感じるのはそのせいです。

2次元的要素と3次元的要素をもつ、2.5次元Vtuberという存在を持て余している。これが第一の失敗です。

 

Vtuberという閉塞的なコミュニティ

二つ目の失敗として、「内輪ネタ」を多用しすぎている点があげられます。

しかしアニメとして「ネタが分からない面白さ」、要するにある種の「シュールさ」というのを経験したことのある方もいるかもしれません。「ポプテピピック」などはその代表格です。

しかし多様なパロディを使用している「ポプテピピック」と内輪ネタを多用する「バーチャルさんはみている」とには大きな違いがあるのが現実です。

 

先程、2.5次元というVtuberの立ち位置の話をしました。Vtuberというのはこの立ち位置ゆえに、ファンに特徴ができます。

2.5次元の存在であるVtuberは、「2次元も無理、3次元※も無理」「2次元は好きだけど3次元は無理」「3次元は好きだけど2次元は無理」という方々を寄せ付けません。一方で「両方好き」だとか「2次元があれば大丈夫」「3次元があれば大丈夫」という方々をファンに抱え込みます。

 

※ここでの「3次元」は一般的なYouTuberのようなバラエティ的要素を指す。

 

「両方の次元が無理」「片方の次元が無理」というアンチテーゼな立ち位置の人々が必然的にマジョリティーになりがちです。この場合の「無理」という感情は、あらゆる琴線の一つに触れた時点で「無理」なので、その数が多くなりがちだからです(3次元のYouTuberさえ老若男女問わず大衆に認められているかと言ったらそうでも無いのも現実です)。Vtuberのファンはそれらの大衆と比較するとマイノリティになります。ちなみにここでの多数派少数派はどちらがより強権的かという違いではありませんのであしからず。

ファンがこの立場を取らざるをえないので、Vtuberのコミュニティは閉塞的になりがちです。そのためより独自の文化が育まれます。独自の文化はコミュニティ内の人間からすれば、自分たちの創り出した共通言語として面白いものと認識されますが、あまりに閉塞的であるがゆえに、コミュニティ外に認められることが非常に難しいということになります。これが「バーチャルさんはみている」内で扱われている内輪ネタであり、これでは「アニメ」という既に広く大衆に迎合されている枠組みに受け入れられるはずがないのです。

マイノリティで閉塞的なコミュニティ側は、マジョリティに合わせていかなければ、理解を得ることができません。これが「バーチャルさんはみている」の二つ目の失敗です。

 

なら別に内輪ネタで固めて、Vtuberファン向けのアニメにすればいいんじゃないのか、という声も聞こえますが、なら初めから冬アニメとして地上波公開する必要がありません。Vtuber同士でコラボしてもそれなりのものは作れます。アニメとして広く公開しているのであれば、必ずVtuberをより知ってもらいたいという意図があるはずですし、多くのファンがそれを願っているはずです。「バーチャルさんはみている」はそれに酷く矛盾しているように見えるのです。

 

☆没個性だからこそ面白さを理解出来る

三つ目の失敗として挙げたいのは、彼らの個性を活かしすぎたがために、初見視聴者(アニメという枠組みの大衆)の理解が追いついていない点です。これは内輪ネタを抜きにした話です。

 

ニコニコ動画では「バーチャルさんはみている」を「クッキー☆」と比較しているコメントが散見されます(記事冒頭のマイナス評価内でも例として挙げました)。

クッキー☆」というのは、弾幕シューティングアクションゲーム「東方Project(以下、東方)」シリーズの二次創作ボイスドラマの総称です。それらのシリーズが人気なのはその微妙な演技や作画、構成(二次創作なので無理は言えません)が「淫夢」界隈によってネタにされたためです。

それはさておき、「クッキー☆」の出演キャラクターはもちろん「東方」のキャラクターです。しかし、その内容はあまり「東方」キャラの個性的な設定が活かされているものではありません。「東方」の登場人物はVtuberにも負けないほど個性的な少女たちなのですが、「クッキー☆」の劇中ではそれらの個性が意図したものか偶然か、かなり隠されたものになっています。

もちろん「クッキー☆」も百合展開が好きな東方ファン向け、という大まかな需要があるでしょうから、これをつまらないとする人がいます。しかし、全くの初見でも百合が好きならある程度設定を迎合できるところがあります(クオリティは別として)。このように考えられるのはひとえに、物語の展開を理解できるからです。

クッキー☆」は「内容が分かった上でつまらない」と判断できるのですが、「バーチャルさんはみている」は「まず内容が分からないからつまらない」という要素が多くあるように思います(もちろん分かっててつまらない場面も人それぞれ多々あります)。もし「クッキー☆」が弾幕シューティングバトルを全面に打ち出した百合東方ボイスドラマなら、これほどまでに受け入れられなかったのではないでしょうか。

また先程例に挙げた「ポプテピピック」の主人公「ポプ子」と「ピピ美」も彼女たち自身の設定が非常に薄いのです。その為、視聴者はアニメの奇想天外な展開にだけ集中してれば面白さをいくらか感じられます。ある程度キャラクターが没個性だからこそ、視聴者が面白さを見いだせるという部分は十分にあると思います。

 

あまりに個性的で、内容を楽しむためにあまりにたくさんの前情報を必要としてしまう。キャラクター紹介も杜撰であり、メインの出演者の個性を理解しづらい。これが「バーチャルさんはみている」の第三の失敗と言えそうです。

 

☆これからの視聴者を「みている」のか

期待を背負って公開されたVtuberアニメ「バーチャルさんはみている」はスタートダッシュを失敗した格好に見えます。

私のようなVtuber好きにとっては、1クール12話見る価値があるアニメですが、先にも言った通りそれだけではただのVtuber同士のコラボと変わりありません。アニメとして多くの人にVtuberの良さを知ってもらえるための企画としては現時点では失敗しています。

果たしてバーチャルさんは、たくさんの視聴者のことを「みている」のか。その視聴者のためにこれからどんな展開を見せるのか注目する価値はあると思います。

 

ここまで長文を書き連ねてきました。これらは私個人の感想であり、駄文ではありますが、一ファンとして正直な意見であるのは確かです。

ここまでじっくり読んでくださった方に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

メガネ屋に行こうとしたらパンを買った話

5月の半ば頃、メガネデビューをした。

 


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主にスマホという天使のような悪魔のような機械が原因なのだが、視力が落ちてきた。幼稚園の頃からゲームに親しんでいて、じいちゃんの家に行った時には(じいちゃんの話がこのブログのバックナンバーにあります)、それこそアホみたいにゲームをやってた(DSとか)。それでも中学生まで視力はほとんど落ちなかったので、「あ、俺ってそういう体質なんだな」ってずーっと思っていた。しかし、スマホはそんな軟弱な考え方は一蹴し、俺の視力をどんどんどんどん下げていったのである(こう書くと全部スマホが悪いように聞こえるが、スマホをずっと見ていた自分が確実に悪い)。

 

現在の視力は0.6ほど。教室でいえば、後ろの方の席からは黒板が大分見えづらいといったぐらいである。日常生活にはさほど支障はなく、毎日の通学の自転車を漕ぐのも訳ない。強いていえば遠くの人の顔がいまいち分かりづらいぐらいである(支障あるじゃん)。

 

メガネを買った時の話に戻る。まずはフレームを選ぶ。あまり買い物には時間をかけないタイプなので、目に付いた黒くて一般的なフレームの無難なものをチョイス。その後超本格的な視力検査を行い(気球の視力検査を初めて体験した)、度数を決定。人当たりのいい紳士的なおじさんが接客してくれたのだが、「ちょっとこれ、かけてみて。」って言われた仮のメガネをかけてみると、なんとまあ世界が違う。遠くまでハッキリと見え、やや遠くの応対ブースで紙コップのお茶を啜っていた母親の姿もくっきり見えた。

 

すっかり気分を良くし、メガネを購入してもらった。その時にカウンターで「6ヶ月間は無料で度数を変えさせてもらってます。またその時一度来てみてください。」とメガネのキマったおっちゃん店員に言われたのだった(ところでメガネ屋さんの店員ってメガネかけてる人しかいないのですが、伊達メガネも少しはいるんですかね)。

 

時は11月11日。

申し訳程度の受験勉強に勤しんでた時、ふと、ああ、この土日でメガネ屋に行って度数を見てもらうんだった、と思い出した。外に出るのも億劫だな…と思いながらも、この時期にしてはかなり暖かい日曜日の昼過ぎ、すっかり慣れたメガネと保証ハガキ、財布をカバンにぶち込んで、5月に行ったメガネ屋へ愛車(自転車ね)を走らせた。

 

昼下がりはパーカー1枚でも過ごしやすく、よく晴れた秋の高い空には飛行機雲が境界線を描いている。近所は宅地開発が進んでおり、ボロ家と新築のテカテカとした家が混在している。道路脇の温度計は18℃を指していた。うーん、ちょっとしたお出かけにはいい天気だ。

 

見慣れた道を抜け、通りへ出る。この辺りはいくらか店が軒を連ねており、タイヤ屋とかハンバーガ店とかお好み焼き屋(広島っぽい)とかがペカペカと派手な色の看板で誘惑してくる。うるせえうるせえ、今日はてめえらに用はねえんだ。目もくれず自転車を走らせ、ついに目的のメガネ屋へと到着した。

 

が。

 

 


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…ん?

 

はて…???

かいそうちゅう??かいそうちゅうってなんだ???

 

…いや、待て待て落ち着け、こういうことはよくある事だ。店の外装のペンキを塗り替えていて、周りには鉄骨が組んであるが、実は入口は開いている…というのはよくある話だろう。なーんだ、そういうことか。全く、ビビらせやがって…。


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…おろ?

 

ぐらんどおーぷん?ぐらんどおーぷんってなんだ???

待てよ、考えろ、「11月23日(金)グランドオープン」ということは、すなわち「11月23日(金)まではクローズ」という訳で…。

 

………

 

 

はああああああああああああ!?!?!?!

 

俺、その場に膝から崩れ落ちたい衝動に駆られる(オーバーだな)。

なんという事だ…。意気揚々と秋真っ盛りに飛び出してきたというのに…なんでこのタイミングで店内改装工事やってんのよ……。バカじゃないのアナタ!もう!(怒りのあまりカマ口調)

 

秋の高い空から一気に冬のどんよりとした曇り空に叩き落とされた感覚を覚え、自転車をUターンしようとした時、

「ぷぅ~~~ん」

…蚊の羽音でもなければ、オナラのニオイでもないのだが(あたりめえだ)、なんともいい感じな「ぷぅ~~~ん」という匂いが鼻を襲ってきた。それは隣に店を構えるパン屋から匂ってきていた。

このパン屋が構えている場所、駐車場に車が入ってきにくいのか、自分が記憶している中でも三度はオーナーを変えて別のパン屋が店を開いている。そんなに潰れたら、後の店も「そこに店入れるのはやめるべ」となりそうなものではあるが、ここは十数年ほどずーっとパン屋。中身は違うけどずーっとパン屋なのである。パンやらスイーツやら揚げ物やらの軽食たちの市場は、いまやコンビニと呼ばれる巨大勢力が我が物顔で歩く時代ではあり、それも苦戦の要因かもしれないが、それでもパン屋には妙な魅力がある。俺は、折角ここまで出てきたんだし寄っていくか…と自転車を置いて鍵をかけた。

 

そうして見ると、このパン屋の建物、また店名が変わっている。前入っていたパン屋は物腰柔らかそうなパン屋のおじさんのキャラクターが看板にあしらわれていて、店名もひらがなだったのだが、なんだかとてもトレビアーンな看板を構え(どんな看板だ)、外国語のオシャレな店名になっている。

入ってみるとやや狭めの店内には夫婦一組が客としてパンを品定めしていた。トングとバットを取って、こちらもパンを眺めてみた。どうでもいいが、俺はパン屋に来ると必ず塩パンを探す。ご存じですか?塩パン。塩を練りこんだ生地のロールパンで、空洞になっている中にはバターを塗り込んである。それをサクッと焼き上げたシロモノなのだが、シンプルな癖に美味い。結構前から流行りだしたと思うが、これの焼きたては最高に美味いのだ。コンビニでは見かけないイメージだが、作りにくいのだろうか。

この時も塩パンを探したのだが、生憎それに値するパンは見当たらない。まあいい。折角パン屋という名の桃源郷に迷い込んだのだ。一つのパンに固執することもあるまいよ。と思いながらシュガードーナツをバットに取った。

その後、昨日テレビで老夫婦がカレーパンを売っているのを見たのを思い出し、妙に食べたくなったカレーパンを取る。なんで普通のカレーパンって衣つけて揚げるんですかね?美味しくて非常に良いと思うんですけど、なんでそうなったのかと聞かれると、答えられない。

そんなことを考えながら、かぐわしい香りとして主張してきたガーリックバターパンを取る。ガリバタって最強ですよね。ガリバタチキンを考えた人にノーベル賞あげたいぐらいです。

桃源郷のもてなしに視覚と嗅覚で満足し、7、8個パンを購入していた先程の夫婦の後ろに並んだ。全て一つ130円ほど。なるほど、ものによってはやっぱりコンビニより安いかもな、とも思った。

 



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店を出て、秋の空気をいっぱいに吸った。中も外も空気が美味しい。

 

後は帰って味覚で美味しいを感じるか、と、当初の改装ショックも忘れて、自宅に向けて自転車を漕いだ。「俺、何でカバンにぶち込まれて来たんだ?」とメガネが不思議そうにしていたに違いない。

スクショで「輝夜月」を追いかける

昨年末からとてつもない人気を見せる「バーチャルYouTuber」。ニコニコ超会議なんかに呼ばれたりもして、未だにその勢いの衰えるところを知らない。筆者もその時期にVtuberにハマったクチで、「ときのそら」だったり、「富士葵」だったり、「月ノ美兎」だったりの動画を追いかけに追いかけ回している(全ては視聴できていないが)。

 

今回はその中でも最推しのあの人についてです。

 

タイトルにも銘打っておりますが、"見るストロングゼロ"の異名でお馴染み、「輝夜月(かぐやるな)」。バーチャルYouTuber四天王*1の1人にも数えられる超人気バーチャルYouTuberの1人である(最も本人はVtuberを名乗ってはいないが)。

 

*1バーチャルYouTuber四天王…Vtuberブームの立役者であるキズナアイ、ミライアカリ、ねこます、電脳少女シロ、輝夜月の5人を指す。5人揃って四天王。


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輝夜月。

 

上の画像のように、鋭いフォントの字幕とうざかわいい顔芸がスクショ芸にピッタリで、これスクショにしてくださいっていうテーマの動画を公式が出してるぐらいである。

 


Twitterが面白くなる方法をみつけたんだがwwwwww - YouTube

 


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▲上の動画で輝夜月直々に提供されたスクショ素材。

 

ということで今回は、筆者が輝夜月の動画をスクショしたものを厳選して公開したいと思う。輝夜月スクショまとめ、いってみよう。

 

☆あいさつ


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輝夜月は朝の挨拶が好きなようで、だいたい動画は「おはよー!」と首絞めハ〇太郎ボイスで始まることが多い。また「おはよー!こんちわ!こんばんわ!おやすみ!…おきてええええ!」*2…という代名詞的挨拶もあるので、こういうタイプの画像はよく撮れる。

Twitterでも朝起きた時に使いやすいし、朝9時ぐらいに「おきてええええ!」の画像を使ってやるといいかもしれない。寝落ちしそうな深夜にも使えるかも。

 

*2「おはよー!こんちわ!こんばんわ!おやすみ!…おきてええええ!」…『輝夜月のモノマネしまーす!』と言ったVtuberがやるのは大体これ。でも本人が言ったのは1回だけ。「アムロ、行きまーす!」とおんなじ。

 

☆ツッコミ


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ボウリングやきそば画像に関しては使い所さんを未だに見つけられていない。「それわしやないかーい」は有名。顔芸が際立つ。

 

☆うるせえな!


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うるせえのはどっちやねんって感じだが、かなり汎用性の高いのがこのシリーズ。冷静なツッコミ返しとかに最適。

 

☆絶叫系

 


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これらもとにかく使いやすい。何も考えずに送り付けてもいいし、テンション高い時に使える。

 

☆煽り

 
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流石輝夜煽ルナ。かなりの煽り画像が存在する。筆者のお気に入りは「ま、知らんけど」。

 

☆うれしさを爆発


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推しが尊い時とかにも使える。見るも眩しいお褒めの言葉にも返しやすい。

 

他にもまだあるのだが、紹介するのはここまでにしておく。勿論、輝夜月はこれからも動画を投稿しつづけるはずなので、スクショはガンガン増えていく。気が向いたら更新します。多分。

 

 

輝夜月かわいい?だっしょ〜!?


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なら、輝夜月のチャンネル登録、よろしくお願いします♡


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Kaguya Luna Official - YouTube

 

 

それでは。


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先輩の威厳を保て

あっしは生徒会執行部に所属していた。何を好き好んであんな面倒なことを、と思う人種の方は一定数いるとは思うが、こうやって世話を焼きたがる人間にとっては適材適所ここに極まれりという感じの部活なのです(?)。

 

先日、その生徒会室に老害としてちょっと顔を出していた時のこと。現生徒会長のKが「先輩!新しく2年生が入ってきたんですよ!」と目を輝かせながら話しかけてきた。今の時期に2年生が入るとは珍しい。あっしはKの後ろにいた新入部員と思われるその後輩を見ながら思った。Kいわく。

「実はこいつもポケモンやってるんですよ」

こいつも、というのは、このKも我々と同じようにポケモン対戦勢であるってことだ。先日もガラガラを厳選してたら寝落ちして理想個体が消えてしまったと泣きついてきたのもこのKであった。

しかし「ポケモンやってる」というこの情報はかな〜り曖昧である。最もこの場合の多くはポケモン普通に遊んでいるタイプで、「A抜け5Vが〜」「スカーフボルトが〜」「同速抜き抜き調整が〜」と言うのが全くの異言語に聞こえるタイプだ。まあ要するにレート対戦に縁のないひとって事ですね。

しかしこの生徒会新入りの後輩Aはあっしの予想をテンガンざん*1ぐらいには超えてきた。

「最高レート1800ぐらいらしいですよ」

とK。な、なんだとぉ…?せんはっぴゃくう…?今までKと生徒会室で繰り広げられてきたポケモン会話はお互い最高レート1600代の馴れ合いみたいな会話だったので、はっきりいって異次元の風が吹いている。

ということでその後輩Aと少し話をしてみた。聞くところによると、対面構築を多く使用するらしい。なるほどなるほど…。あっしみたいな縛りがないとやる気が湧かないドM人種とは違うのだな。そいつは今日学校に3DSを持ってきてやがったので、それを開いてデータを眺めていた。そこで、

「先輩、今構築で迷ってるんですけど…。」

と相談を持ちかけてきたではないか!そう言うことなら仕方がない。生徒会に入って日が浅いキミと、先輩がコミュニケーションを取ろうではないか。

 

*1テンガンざん…ご存知ポケットモンスターダイヤモンド・パールに登場する地名。ここでは遥かに高いという意味で使った。

 

Aの3DSの画面に映っていたのは、ポケモンのボックスの場面だった。そこに登録されていたバトルチームは、カバルドンリザードン(Y)、キノガッサミミッキュの4体。思わず「なんやこの厨パァ!」と呟いてしまったよ。彼いわく、あと2枠を考えてほしいとのこと。

「サイクル重視の構築なんですよね〜。」

とA。サイクル、といえばあっしが最強と崇める戦術、「役割論理*2」の知識が活きるかもしれない。そんなことを考えていたら、Kにあっしが論者であることをバラされました。

 

*2役割論理…言わずと知れた最強戦術。相手のサイクルを崩壊させ、自らのサイクルを崩壊させない為に、高火力高耐久のポケモン(通称ヤケモン)を使用したパーティ(通称ヤーティ)で戦う。

 

さて件のパーティ。サイクル重視ということでカバルドンはステロ非採用(こおりのキバとか入ってた)。リザは普通のリザY。ガッサも特筆することの無い厨ポケぶり。ミミッキュはのろい型だった。さて、このPTは何がキツいんだ…?

しかしこういう時に推すポケモンと言ったら奴だろう。そう、第6世代の恐妻メガガルーラである。このパーティの完成度ならとりあえずノーマル入れとけばなんとかなるし、メガ枠もまだひとつなので、とりあえず入れとけ的な。シャドバで言うところのビショップクラスの愚神礼賛*3みたいなもんである。

 

*3愚神礼賛…ブロンズのアミュレットカード。カウントダウンは2。ファンファーレでカードを1枚引き、ラストワードで相手のランダムなフォロワー一体を破壊する。汎用性が高い。

 

この提案、最高レート1800のAに「あ、無くはないっすね」とあっさり受け入れられ、ORASから輸入したという「グロパンガルーラ」という悪魔の兵器を持ち出した。順調にもこう先生がみたら卒倒しそうな厨パが出来上がっている。

 

そしてあと1枠。最高レート1800(シツコイな)のAのボックスを適当に漁っていると、中々豊富なポケモン達が「いまかいまか」と出陣の時を待っている。ちょっと汚いのが気になるが…。っておい育成済みと厳選済みの準伝をごっちゃにすんじゃねえ!とブツクサ言いながら眺めてると2匹のポケモンが目に止まった。テッカグヤクレセリアだ。

 

ごっつごつの要塞ポケモン。こいつはサイクル重視ならうってつけだろう。この2匹はマジでダイヤモンドの100倍は硬いので(誇張)、概ねこの方針で決まった。相性としても悪くないべさ。

そこでAに「ゲッコウガどうします?」と鋭い指摘を食らったが、あの変幻ガエルのことを考えてたら構築なんてあったもんじゃないので無視した。

 

そして持ち物の兼ね合いでゴツメをクレセに渡してカバに混乱実だとか、カグヤは両刀にするか性格はどうするか、とかいう、周りにいた後輩女子からすると「???」な会話をあっしとKとAの間で繰り広げた。

 

ここであっしも生徒会室を出ていく時間になった。久々にポケモンの話が出来て非常に楽しかったなあ。こういうコミュニケーションって大事だなあ。と一人ホクホク顔をしているとAにこんな声をかけられた。

 

「先輩、ポケモンめっちゃ知ってますね!

 

あっし、途端にうろたえ「ま、マァ先輩だしね…結構やってるからネ…」とかなんとか呟きながら生徒会室を後にした…。

【カービィ考察】遥かな文明と魂と

【注意!】 
この記事ではカービィシリーズのネタバレ、また後半では新作「星のカービィ スターアライズ」の重大なネタバレを扱います。後ほど同様の警告をしますので、同作プレイ中の方は警告以降を閲覧しないことをオススメします。

 

 

あっしは昔から「星のカービィ」シリーズが好きで、結構な作品をプレイしている。20周年のときは、カービィ20年の集大成ともいえる書籍も購入し、よりカービィ知識を深めていってるところでもある。

 

ほのぼのな雰囲気で知られるカービィシリーズではあるが、その中でも世界観上の「謎」がいくつか残されている。この記事で紹介しないことでは、「メタナイトの正体」などだろうか。メタナイトは仮面を取るとカービィそっくりの姿でゲーム内で描かれる。しかしその真実は未だハッキリしていない。

 

そして、今回この場で考察したいのは、タッチ!カービィ以降ラスボスの真の姿としてカービィの前に立ちふさがる「ソウル」系ボスとハルカンドラ文明の関連性についてである。

 

ハルカンドラ文明とは、カービィ世界に登場する超文明。星のカービィWiiでその存在が明らかになったが、同作で過去の作品に登場した不思議アイテムがハルカンドラ製であることが示唆された。

 

では、ソウル系ラスボスの登場するカービィシリーズを、ハルカンドラ製アイテムと結びつけながら紹介する。

 

 

 

タッチ!カービィ


魔法の絵筆」というアイテムを主体に物語が進む。魔法の絵筆(プレイヤー)に導かれ、ボールになってしまったカービィが冒険を繰り広げる。

ラスボスである「ドロシア ソーサレス」を倒すと初のソウル系ラスボスである「ドロシアソウル」が姿を見せる。


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絵の具をごちゃまぜにしたような姿に5つの目、そして大きく裂けた口。奇怪な叫び声をあげ、ただカービィを潰すだけのように「デッドリーサン」や「シューターカッター」などで攻撃してくる。

 

星のカービィ ウルトラスーパーデラックス


格闘王への道の隠しラスボスとして、「マルクソウル」が登場する。

銀河にねがいを」のモードでは、カービィがポップスターの月と太陽の喧嘩を止めてもらうため、銀河の果ての大彗星「ギャラクティックノヴァ」を星々を巡って呼び出した。

しかし全てを計算していた「マルク」は願い事を横取りし、ポップスターを我がものにしたいとノヴァに願った。ノヴァはポップスターのもとへ、マルクはノヴァからパワーを貰い変身。変身後の姿は異形の翼が生え、ノヴァのモチーフであるハート型があしらわれている。どちらともカービィが勿論撃破したのだが…。

カービィに撃破されて吹き飛ばされ、ノヴァに激突したあとのマルクが、ノヴァの破片からパワーを吸い取り、自我を喪失した状態で強大なパワーを得た姿こそがマルクソウルである。


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目は完全にラリって、以前でも奇妙だったマルクの変身が輪をかけてエグいものになっており、一見しても謎の恐怖心を抱かせる。断末魔は子供たちのトラウマである。

 

星のカービィWii


ハルカンドラの初出。ここで登場するハルカンドラは荒廃しており、超文明の名残はあまり感じられない。

カービィを利用した「マホロア」はハルカンドラで四つ首の飛竜「ランディア」の守っていた「マスタークラウン」を奪い、銀河をも手にする力を我が手に収めた。最終的にマホロアはその力に振り回され、異形の姿に。カービィ達によって倒された。マスタークラウンも無論ハルカンドラ製である。

格闘王への道では、隠しラスボスとして「マホロアソウル」が登場する。


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ソウル化以前より体色が緑色を帯び、口のような所からは目玉がギョロりと覗いているところは、ダークマター族を想起させるマホロアの意識はなく、マスタークラウンに支配されているという。

 

星のカービィトリプルデラックス

 

格闘王への道のラスボスとして「セクトニアソウル」が登場する。


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クィン・セクトニア」は他人に寄生する

というダークマター族になんか似通った「あやつりの秘術」を得意とする一族であり、カービィの前に登場する女王蜂の姿ももともとのセクトニアの姿ではない。

セクトニアの支配していた浮遊大陸フロラルドの近くには「星のカービィ 鏡の大迷宮」で登場した「ディメンションミラー」が存在し、なんとこいつがセクトニアの部屋に部下の「タランザ」の献上したものとして置かれていたのである。ディメンションミラーの力で自らの美や支配への執着を増幅させ、最終的には「ワールドツリー」にまで寄生してポップスターをも支配しようとする。

カービィに敗れたツリー寄生セクトニアだったが、「きせきの実」の力で蘇り、美と支配に執着したゾンビのようにセクトニアソウルとしてカービィに襲いかかるのだった。

そして自らの体をワールドツリーから強引に切り離し、首から上の状態で襲いかかってくるのも執念を感じさせる。悲壮な骸、という表現が非常に似合う。

 

星のカービィ ロボボプラネット

 

ハルトマンカンパニーの社長「ハルトマン」は古代文明を紐解き、願いを叶えるというマシンを会社の技術力で復活させる試みを行った。しかしそこで最愛の娘を失くしてしまった。

その後、そのマシンの経営戦略に従い、娘に会うためカンパニーの繁栄に尽力していたが、マシン制御のために自らとマシンをデバイスで繋げていたところ、記憶と、そして人の心をも失ってしまった。

そのマシンこそ、ラスボス「の夢」である。

カービィに敗北し激怒したハルトマンは、星の夢に乗り込んでカービィを排除しようとする。しかし制御装置を秘書スージーが奪い取ったため、不具合で星の夢とハルトマンが融合。ハルトマンを通じ生命体を知った星の夢は、「カンパニーの繁栄にか弱い生命は不要」と判断し、全生命体の排除を宣言した。

 

そして真格闘王への道では、ワープホールから呼び出した銀河最強の剣士「ギャラクティックナイト」に大きな傷を付けられたことで最終プログラム「Soul 0 System」が発動。「星の夢 Soul.OS」としてカービィを排除する。

 
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この星の夢、第2形態からはカンパニーの母船「アクシスアークス」とマージし襲いかかるのだが、装甲が外れた第3形態ではなんとあのギャラクティックノヴァと酷似した姿を見せる。「古代文明」「願いを叶えるというマシン」の時点で察することも出来たが。


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そしてSoul.OS戦では体内に入り込んで戦うことになるが、完全に「銀河にねがいを」でノヴァを止めた際の時と内部構造が一致。ハート型のコアの周りに装置が周回している。

 

 

 

 

ここまでを振り返ると、ソウル系ボスには何らかの不思議アイテムが関わっている(もしくは不思議アイテム自体である)ことがわかる。

 

ドロシアソウル……魔法の絵筆

マルクソウル……ギャラクティックノヴァ(の破片)

マホロアソウル……マスタークラウン

セクトニアソウル……ディメンションミラー

星の夢 Soul.OS……ギャラクティックノヴァ(の設計図?)

 

ここで浮かび上がってくるのは「ハルカンドラ文明のパワーは対象の『ソウル化』を誘発する」という仮説である。

 

上記の不思議アイテムの中でハルカンドラ文明のものと公式で示唆されているのは「ギャラクティックノヴァ」と「マスタークラウン」のみだが、「魔法の絵筆」や「ディメンションミラー」も仮説に従えばハルカンドラ製であることが推察できる。

特にディメンションミラーは「持ち主の願いを反映した平行世界『鏡の国』へと行ける」という能力も持っている。

ハルカンドラ自体はポップスターのある次元とは別次元にあり、それ故にハルカンドラ文明のものである「ローア」で次元を渡ることで辿り着くことが出来た。「次元」は英語で「ディメンション」である。

 

これからのカービィシリーズで不思議アイテムが登場したら、ラスボスとの関係を疑ってみるといい。もしかしたら、そのボスとのまさにを懸けた戦いが繰り広げられるかもしれない。

 

 

 

 

【警告!】

以降は「星のカービィ スターアライズ」の重大なネタバレを含んでいます。

 

こうかいしませんね?

 

 

 

……R…E…A……D…Y…………… ->

 

 

 

 

 

GO!->

 

 

 

 

 

 

 

星のカービィ スターアライズ

魔神官「ハイネス」が自らの崇める破壊の神を復活させる儀式をしていたが失敗、「ジャマハート」を破壊してしまい、それがカービィの冒険の始まりとなる。

 

遂にハイネスが儀式を行う「神降衛星エンデ」に到達したカービィ三魔官も退け、ハイネスに挑むが、そこでハイネスは早口で次のようなことを叫ぶ。

 

 

銀河の果てに追いやられた魔力を司る我ら一族の悲願!
お前なぞにこの積年の思いの尊さがわかるのか?
いやわかるはずがない断じてないないないない!
かつて友であった奴らは我ら一族の力に恐れたのか、一族を皆ことごとく封印し銀河の果てヘと追いやった!
それでも飽きたらずかこの歴史からその存在さえ一辺も残らず消し去ろうとしたぁ!
我らの魔力があってこそ、奴らの科学と融和することで成し得た偉大な繁栄!
銀河の危機とも呼べるあのおぞましい悪夢を退けた我々に対しあまりの仕打ち!
これは誤解などでは決してないない!
我を狂っているなどと言った奴らよ聞こえているか!
銀河の最果てヘと我らを置き去りにして旅立ち今も恐らくどこかでのんきに暮らしておるお前らに最早未来などない
闇の物質を祀る我が一族の復権は近い
皆が偽りと決めつけおった伝説の書の通りについに我らは神の居られる器を手に入れたのだ
目覚めさせしものに染まり慈悲を下さるというその神の器は今満たされつつある
遂に偉大なる神が誕生する時が来たのだぁ
誕生するぞぅ誕生するぞぅ誕生するぞぉ~
はっぴぃーばーすで~い!新たなる歴史よ時代よぉ~!
はっぴぃーばーすで~い

偉大なる、神よおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!

 

ピクシブ百科事典「ハイネス」より ハイネス (はいねす)とは【ピクシブ百科事典】

 

めちゃくちゃな重要情報をサラッと叫んでおりますね。

つまりハイネスの一族は魔力の一族で、そしてもうひとつ科学の一族がいた。

魔力の一族は闇の物質、ダークマターを信仰。科学の一族は超文明を持っていたのだろう。……恐らくハルカンドラ文明のことか。

共に協力し悪夢を退けたようだ。「悪夢」というと「ナイトメアウィザード」が思い浮かぶが、比喩だとすれば何があったかは推測が難しい。ギャラクティックナイトが暴れたという可能性もあるかもしれない。

しかし科学の一族は魔力の一族を追いやったという。その復讐のため、破壊の神を呼び起こそうとしているのだろう。……ハイネスが信仰するのはダークマター族、ということは破壊の神も………。

 

そして復活したラスボスである破壊の神は「エンデ・ニル」。ゼルダの伝説にでも出てきそうな風貌をしている。


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(画像は強化版)

 

ちなみに「エンデ」はドイツ語で「終わり」、「ニル」は「虚無」を表す。

もともとニルは完全な悪ではなく虚無なため、「呼び出したものに染まる」ようだ。しかしハイネスの儀式の段階で、ハイネスが自らを生贄として差し出したことで、その意思に染まって、混沌としているとみえる。

 

最終的にはニルの体内(?)で球体のコアとバトル。その姿は、見ようによってはカービィにも見えてしまう…?

戦いの後半になると口のような部分から目玉が覗き、周辺からひだが。完璧にダークマターの姿をしている。


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(画像はソウルオブニル)

 

結果ニルはカービィと星の盟友達によって見事消滅した。

 

モード「Theアルティメットチョイス」の最大レベルでコアの「ソウルオブニル」と相見えることが出来る。この時のソウルオブニルの色は灰色。GB版の白黒カービィを想起するのは早合点だろうか。


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 (目と口の様に見える)

 

ここまで読んだ諸氏は何か引っかかるものを覚えただろう。「あれ?こいつハルカンドラ関係なくない?」。はい。これがややこしいところです。

 

下の画像をご覧頂きたい。

 

 
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…ソウルオブニルと戦う直前の強化版エンデ・ニルの形態なのだが…画像上方にある金色のあれ、紛れもなくマホロアの被っていたマスタークラウンである。また強化版に限らず、ニルの弱点はハート型。ハートのモチーフといえばギャラクティックノヴァであろう。そう、ハルカンドラのモチーフが、ふんだんに取り入れられている。

 

ファンサービスと言ってしまえばそれまでなのだが、真面目に考察してみる。

科学の一族と魔力の一族は袂を分けたはず。では何故魔力の一族側の神であるニルにこのようなモチーフがあしらわれているのだろうか。

 

ギャラクティックノヴァやマスタークラウンが制作された時期というのは不明であるが、少なくともマスタークラウンは魔力の一族との親交があったころのものだと思われる。

何故か。マスタークラウンに支配されたマホロアを思い出していただきたいが、口のような部分から目玉が覗いていた。先程のニルのコアでも言ったように「口から目玉」というのはダークマター族のよくある手法。あの「ゼロツー」も登場時は口かと思わせた部分が目玉であった。

 

虚無ゆえ、呼び出した主に染まるニル。召喚したハイネスの科学の一族への強力な憎悪。この強い科学の一族の記憶が、ニルを染めた結果のものと考えるのはどうだろうか。ハイネスの言によれば、彼も魔力と科学の一族が協力していた当時の人。もしかするとノヴァやマスタークラウンの製造に関わり、ダークマターの力、魔力を提供していたのかもしれない。そしてそれが今日のハルカンドラ文明の遺産群ではないか、と推測することが出来るだろう。

 

初めてカービィの考察記事を書かせていただいた。拙いところも多いだろう。特にスターアライズの部分は新作ゆえ正しい解釈を出来ている自信がない。そういった部分も含めて楽しんでいただければ幸いである。